(当サイトはPRを含みます)
この記事ではミズノの短距離用スパイクXブラストNEO2を徹底評価しています。
Xブラストネオ2は一言で言うと、「パワースプリンター向けの超高反発スパイク」です。Xシリーズ専用のFlex Control Soleの全面に高硬度樹脂を流し込み、ミズノの高反発クッション材「ミズノエナジーライト」を搭載することでプレートの反発に加えてクッション材による強い反発が貰えるようになっています。
前作のXブラストネオと同様、高反発プレート×高反発ミッドソールのコンセプトをそのままに、さらに反発を高め、軽量化したものがXブラストネオ2です。
国産の短距離スパイクで高反発ミッドソールを採用したのはこのXブラストネオが初ということになります。
この記事を読むことで、Xブラストネオ2の特徴や、どんな人がXブラストネオ2に適しているのかが分かるようになります。
対応種目は100m~400m、ハードル
100m | 200m | 400m | 110mH | 100mH400mH |
---|---|---|---|---|
全ての短距離種目(100m~400m、ハードル)に対応しています。クッションソールを搭載しているのでロングスプリントやハードル種目にも適しています。
Xブラストネオの歴史
ジオシリーズと入れ替わりでXシリーズがリリースされました。この時のXシリーズはXレーザーネクスト/エリート、とXブラストレーザー、エリートの4種類でした。
Xシリーズの発売から1年後、高反発ミッドソールを搭載したXブラストネオが発売され、Xシリーズが5種類になりました。
Xブラスト発売から1年後、さらにパワーアップしてXブラストネオ2が発売されました。
Xシリーズは5種類➡3種類になった
Xシリーズは初代➡2➡3と進化しており、以下のような分類分けができます。
スパイク名 | 対応種目 | 競技レベル | |
---|---|---|---|
ン グ | ロネクスト1,2,3 | Xレーザーハードル | 100m-400m中級者向け |
エリート1,2 | Xレーザー100m-400m ハードル | 上級者向け | |
ョ | ト | シネクスト1,2 | Xブラスト100m-400m ハードル | 中級者向け |
エリート1,2,3 | Xブラスト100m-400m ハードル | 上級者向け | |
ネオ1,2 | Xブラストハードル | 100m-400mさらに上級者向け |
Xブラストネオ2はXシリーズの中で最も上級者向けのスパイクです。
Xシリーズは「3」の登場により以下のように種類が減っています。
「レーザーエリート」、「ブラストネクスト」が無くなりました。
▶Xレーザーネクスト2/エリート2はこちらで解説しています
▶Xブラストネクスト2/エリート2はこちらで解説しています
▶Xレーザーネクスト3はこちらで解説しています
▶Xブラストエリート3はこちらで解説しています
ウーブンアッパーでさらなる軽量化とフィット感向上に成功
軽量で柔軟、フィット感の高いウーブンアッパーを採用
前作に引き続き、ウーブン素材のアッパーが使用されています。
前作のXブラストネオは縦にストライプ状に補強が入っています。個人的には足を入れた時に靴の中で少し滑る感じがしました。
一方、Xブラストネオ2ではより薄い素材感にして格子状に補強が入っています。体感ではこちらはしっかり足をホールドしてフィット感が高かったです。
ウーブン素材の特徴としては、
- 主にミズノスポーツウェアに使用されていた素材で、軽量性、柔軟性を兼ね備えている
- 薄く、横方向には伸びやすく縦方向には伸びにくいため、足の変形に応じて伸縮し、シューズの中で足がブレにくく足を良い位置でキープする
つまり…?
- 従来の合成皮革アッパーより10~15gの軽量化に成功
- 購入した日から足に馴染むフィット感と柔軟性が特徴
- 接地時のブレを抑制しパワーロスを軽減し地面に正確に力を伝えられる
個人的に合成皮革のアッパーは硬くて足に馴染むまで時間がかかり好みではないので、このアッパーは好きです。
可変ベルトにより高いフィット感を実現
可変ベルトにより、アンクルベルトを締めるとアンクルベルトと繋がっているナイロンベルトが連動して締まりかかとを一周してホールドするので高いフィット感が得られます。
ミズノの可変ベルトにより得られるフィット感は非常に高いです。
シューレースとアッパー全体が連動する作り
シューホールと連動したベルトがアッパー全体に伸びているため、シューレースを締めるとアッパーが足全体を包み込むようにしてホールドし、高いフィット感を生む作りになっています。
ミズノのスパイクはクロノインクスを始め、シューホールと連動してフィットするアッパーにこだわっています。
しなやかなに弾む超高反発なソール
プレートは前作よりさらに硬く高反発に進化
プレートはXシリーズ専用のFlex Control Plateです。樹脂を流し込む場所や流し込む樹脂の硬さを調整できるプレートになっています。※線の入っている場所に樹脂を流し込んでいます。
前作のXブラストネオでは、Xブラストエリートのプレートをそのまま採用していましたが、今作ではそのプレートをさらに硬くしています。
実際、プレート自体かなり硬いです。手で曲げるのはほぼ不可能です。特に他の厚底スパイクと比較して圧倒的に硬いです。
ミズノエナジーライトによる高反発ミッドソールを搭載
Xブラストネオの最大の特徴は、ミズノエナジーライトによる高反発ミッドソールの搭載です。
出典:ミズノ公式HP
ミズノエナジーライトはどんな素材なの?
ミズノエナジーライトは、ミズノが開発したクッション材である「ミズノエナジー」の一種です。ミズノエナジーは以下の三種類あります。
- ミズノエナジー
- ミズノエナジーライト
- ミズノエナジーコア
それぞれの特徴は以下のようになります。
従来比 | 柔らかさ | 反発性 | 特徴 |
---|---|---|---|
エナジー | ミズノ17%⤴ | 15%⤴ | 汎用性 |
エナジーライト | ミズノ22%⤴ | 35%⤴ | 軽い |
エナジーコア | ミズノ293%⤴ | 56%⤴ | 重い |
ミズノエナジーライトは柔らかさと反発性を向上させたうえで、最も軽量な素材なのでXブラストネオ2に採用されています。
反発性が高い素材なので手で触った感じは硬いです。しかし、走ってみるとしっかりクッション性を感じます。
EVA素材は従来から汎用されているスポンジのような素材です。
- 樹脂素材の略称であり、プラスチックの一種として身の回りの様々なものに利用されている
- 軽くて柔らかい素材であり、それらに加えて弾力があるなど機能性も高い素材
- 身近なものだとサンダルやバスマット、長靴などに用いられる
厚底スパイクについては以下の記事で詳しく解説しています。
フラットなソールで安定感抜群
かかとはフラットな作りになっています。フォアフットで走る選手も実際は接地した時にかかとが付きます。その際、かかとにも高反発なミッドソールが入っているためさらに反発が貰える仕組みになっています。
安定性も高いので400mや400mHにもおすすめできます。
ピンは固定式7mm×6本でバランスが良い
ピンは固定式7mm×6本になっており、グリップ力、ピンの刺さり、ピンの抜けの良さのバランスが取れた配置になっています。
価格設定は高めだがオンラインで安く買える
定価…27,500円(税込)
トップレベルのスパイクの価格設定になっています。
楽天市場だと20,000円程度で買えるショップがあります。Amazonであれば新色は22,000円程度ですが、旧色は16,000円程度で購入できます。
新色からサイズ展開が拡大した
「ターコイズ×コーラル×ブルー」は25.5cm~29.0cmのサイズ展開でしたが、新色の「ブラック×ゴールド×オレンジ」は23.0cm~29.0cmまでサイズ展開が拡大しました。
サイズ感は標準的
足幅は2Eです。ミズノはアシックスと比較して横幅がタイトすぎない作りですが、通常の2Eのサイズ感よりほんのちょっとだけ小さい印象です。普段のスパイクのサイズと同じサイズで基本的には問題ありません。
普段のスパイクがきつめである場合、0.5cm上げた方がいいかもしれません。
カラー展開は2色
発売当初はターコイズ×コーラス×ブルーの一色でしたが、新たにブラック×ゴールド×オレンジが追加されました。
重量は重めだが前作より軽量化した
約175g…26.0cm片足
高反発ミッドソールを搭載しているため、ミッドソールのないスパイクより重くなってはいますが、全体的には軽量な作りに仕上がっています。
高反発ミッドソール搭載のスパイクは他にアシックスのソニックスプリントエリート3やジェットスプリント3がありますが、両者と比較してほぼ同じ重量です。
スパイク名 | 重さ | サイズ | ||
---|---|---|---|---|
シ ッ ク ス | アソニックスプリント エリート3 | 約175g | 26.0cm | |
ジェット スプリント3 | 約175g | 26.0cm | ||
ジェット スプリント2 | 約140g | 26.0cm | ||
ズ ノ | ミXレーザー ネクスト3 | 約155g | 26.0cm | |
Xブラスト エリート3 | 約155g | 26.0cm | ||
クロノ インクス9 | 約140g | 26.0cm |
口コミ・レビュー情報
Xブラストネオ2の口コミ・レビュー情報の概要を紹介します。
- ソールは相当固め。最初は、若干、重いと感じるかも。踵部まであるソールクッションが他のスパイクにはあまり無く、衝撃をある程度受けるハードル競技に向いている様な気がする。大会では良い結果を出せている。
- クロノインクスから替えた。重さはあまり気にならない。コーナーはインクスの方が走りやすく感じる。フォアフット着地の私には最高。アキレス腱も痛まない。
- ソールはかなり硬いが、実際に走ってみるとそこまで硬いとは感じない。それどころか、返ってくる反発がかなり大きいので足が勝手に前に出る感じがある。
- アディゼロプライムSPくらいプレートが硬いが、つま先の傾斜がそこまで高くないのでややフラットな接地でも走りやすい。
ソールの硬さの割には走りやすく反発性能が高いという意見が多いです。
まとめ
Xブラストネオ2は以下のような方に強くおすすめします。
- 筋力に自信のあるパワースプリンター
- 一歩一歩体重を乗せて接地できるストライド型の選手
- 高反発ミッドソール×高反発プレートで弾むような走りを体感したい選手
最後までご覧いただきありがとうございました。