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この記事ではミズノの短距離用スパイクXレーザーネクスト3を徹底評価しています。
Xレーザーネクスト3は一言で言うと、「脱初心者~中級者向けのコーナリング重視のスパイク」です。200mや400m寄りのロングスプリンターの方や、100mから400mまで走る可能性のある方にとってオススメです。オールウェザー(タータン)トラック専用のスパイクを初めて購入する方にも履きやすいスパイクになっています。
この記事を読むことでXレーザーネクスト3の特徴や、どんな人に適しているのかが分かるようになります。
対応種目は100m~400m、ハードル
100m | 200m | 400m | 110mH | 100mH400mH |
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対応種目は100m~400m、ハードルです。
特にコーナリングを重視して作られたスパイクなので200m、400m、400mHでの使用がオススメです。
Xシリーズの歴史
200mの日本記録保持者の末續慎吾選手が着用していたスパイクをベースに一般向けに販売されました。
この間、種目に応じてジオスパーク、ジオサイレンサー、ジオスプリント等のモデルが長らく活躍しました。
Xシリーズの登場によりジオシリーズの生産が終了しました。
アッパーに新素材が採用されるなど改良が加えられました。
アッパーが軽量化されるなどの改良化がされました。
Xシリーズは5種類あったが現在は3種類
Xシリーズはジオシリーズの後継という立ち位置になります。Xシリーズは初代➡2➡3と進化しており、以下のような分類分けができます。
スパイク名 | 対応種目 | 競技レベル | |
---|---|---|---|
ン グ | ロネクスト1,2,3 | Xレーザーハードル | 100m-400m中級者向け |
エリート1,2 | Xレーザーハードル | 100m-400m上級者向け | |
ョ | ト | シネクスト1,2 | Xブラストハードル | 100m-400m中級者向け |
エリート1,2,3 | Xブラストハードル | 100m-400m上級者向け | |
ネオ1,2 | Xブラストハードル | 100m-400mさらに上級者向け |
レーザーがロングスプリント、ブラストがショートスプリント向けです。
Xシリーズは「3」の登場により以下のように種類が減っています。
「レーザーエリート」、「ブラストネクスト」が無くなりました。
▶Xレーザーネクスト2/エリート2はこちらで解説しています
▶Xブラストネクスト2/エリート2はこちらで解説しています
▶Xブラストエリート3はこちらで解説しています
▶XブラストNEO2はこちらで解説しています
新素材のアッパーを採用
前作からアッパーにはウーブンアッパーという新素材が採用されています。また、今作からアンクルベルトが廃止されました。
軽量、柔軟なウーブンアッパーを採用
初代は合成皮革のスケルトンアッパーでしたが、2代目(Xレーザーネクスト2)からはウーブンアッパーが採用されました。
正直、初代の合成皮革はスケルトンアッパーであったとはいえ、耐久性重視という点もあり硬めの足入れ感であったため、足に馴染むまでに時間を要する印象でした。
ターゲット層の近いランクにあるアシックスのSPブレード9がHL-0メッシュを採用したことに対抗してのアッパー変更でしょう。
ウーブン素材の特徴としては、
- 従来まで主にミズノスポーツウェアに使用されていた素材で、軽量性、柔軟性を兼ね備えている
- 薄く、横方向には伸びやすく縦方向には伸びにくいため、シューズの中で足がブレにくく、足を良い位置でキープする
つまり…?
- 従来モデルより10~15gの軽量化に成功
- 購入した日から足に馴染むフィット感と柔軟性が特徴
- 接地時のブレを抑制しパワーロスを軽減し地面に正確に力を伝えられる
Xシリーズのスパイク全てにおいてウーブンアッパーが採用されているため、現在ミズノで生産されている短距離スパイクではクロノインクス以外はウーブンアッパーが採用されているということになります。
個人的に硬めで張りのあるアッパーは好みではないので、柔軟性がありフィット感のあるアッパーが採用されたのはGOODです。
前作はスケルトンのウーブンアッパーでしたが、今作はスケルトンアッパーが廃止されています。その分、アッパー全体が連続性を持ち、足全体を包み込むような一体感のあるフィット性を向上させています。
アンクルベルトを廃止し軽量化を実現
今作からアンクルベルトが廃止されました。これには賛否両論あるかもしれませんが、足首の締め付けや可動域の制限に悩む方にとっては軽量化と合わせて助かる変更点ではあります。
アッパーがスケルトンからフルアッパーになったことから全体のフィット感が向上しているため、足首の締め付けが苦手な方におすすめできます。
徹底的にコーナリングにこだわったソールを採用
ソールはとにかくスムーズにコーナリングが行えるように計算されたFlex Control Soleを採用しています。
Xシリーズ専用のFlex Control Soleプレート
プレートは従来の使い回しではなく、Xシリーズのために作成されたもので、踵まで伸びているフルレングスプレートです。
- 硬度のある樹脂をプレート外側に流し込み、プレートの内側と外側の硬さを調整
- プレート全体の硬さはやや硬め
- つま先の傾斜は少なめ(ややフラット寄り)
つまり…?
- コーナリングの際に力が外側へ逃げず、重心移動がスムーズに行えるためコーナーでの減速が抑えられる(直線のような感覚でコーナーが走れる)
- プレートはやや硬めであるが、適度な硬さなので、女子選手や筋力の少ない選手でも反発を得られやすい
- フラット接地寄りの選手は走りやすく反発を生かしやすい
アシックスのSPブレードのプレートより硬めに仕上がっています。コーナリングでも直線と同じように安定した走りが必要な200m、400m、400mHにおすすめです。
安定感のあるセミラウンドソール採用
かかと部は安定性と軽量性を併せ持つセミラウンドソールとなっています。
クッション性はあまり高くないため、フラット気味のプレートと相まって地面との接地の感覚がダイレクトに伝わってきます。安定した接地が可能であるため、400mのラストでもブレずに力を伝えることが出来ます。
コーナリングしやすいピン配列
ピンは取り換え可能ピン8mm×6本です。
- コーナーリングしやすいように外側にしっかりとしたピン配列がされている
- ピンの本数が少なめなのでピンの抜けが良く接地時間の短縮になる
7mmの方が走りやすい方は7mmに取り換えてみても良いです。
標準的な価格設定
定価…20,350円(税込)
Amazon、楽天、ゼビオオンラインだと、サイズやカラーによって価格に変動はありますが、15,000円前後になっています。
幅広いサイズ展開
22.0cm~29.0cmのサイズ展開になっています。
標準的なサイズ感
幅は2Eです。一般的なスパイクと同じようなサイズ感です。普段履いているスパイクと同じサイズでちょうど良さそうです。
私はランニングシューズもスパイクも25.0cmです。Xレーザーネクストも持っていますが、25.0cmでジャストサイズです。
カラー展開は4色(新色追加!)
これまでは2色展開でしたが、2024年からオレンジ/シルバーとブラック/グリーンの新色2色が追加されました。
重量は軽めに仕上がっている
約155g…26.0cm片足
軽量化に成功しただけあり、短距離用スパイクとしてはなかなか軽い仕上がりになっています。フィット感も向上したためさらに軽く感じます。
※参考(±5g程度の誤差あり)
スパイク名 | 重さ | サイズ | ||
---|---|---|---|---|
シ ッ ク ス | アSP ブレード9 | 約165g | 26.0cm | |
ジェット スプリント2 | 約140g | 26.0cm | ||
ソニックスプリント エリート2 | 約145g | 26.0cm | ||
ズ ノ | ミXブラスト エリート3 | 約155g | 26.0cm | |
Xブラスト NEO2 | 約175g | 26.0cm | ||
クロノ インクス9 | 約140g | 26.0cm |
口コミ・レビュー情報
インターネットで紹介されているXレーザーネクスト3の口コミ・レビューの概要を紹介します。
- 合成皮革に比べて柔らかく足にフィットして走りやすい
- 反発があり、推進力がある。筋力がまだ弱いため疲れやすいが筋トレしながら慣れたい。
- コーナーでの重心移動がとてもスムーズで走りやすい。進行方向に無理なく進むことができる。
- 直線でのスピードを殺さずにそのままカーブに入ることができる
- アッパーが薄く柔らかくなりフィット感があるため走りやすい
- アンクルベルトはあった方が良かった
アッパーのリニューアルでよりフィット感が増し走りやすくなったという意見が多いです。
まとめ
Xレーザーネクスト3は以下のような方に強くおすすめします。
- 200m、400m、400mHをメイン種目とし、オールウェザー(タータン)トラック専用のスパイクに買い替えをしたい
- コーナリングでいつも周囲の選手に差をつけられてしまい、苦手意識がある
- 柔らかめのプレートを使っているが、もう少し反発が欲しい。でも硬すぎるプレートは不安
- 女子選手や筋力が不十分で、安定性とそこそこの反発が欲しい
最後までご覧いただきありがとうございました。